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ここはグランディアについて編集しています 【20080913dankichi】 グランディアと言えば壁登りが印象深いですね~。 「どれくらい続くんだよ」とリアルで思ってしまうくらい長かった道程でしたが、 頂上について目の前に広がる未知の世界を目の当たりにした時、不覚にも感動してしまいました。
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☆まえがき☆ グランディアⅢはレビュー等ではクソゲーとして有名なゲームです。 酷評の嵐となってしまった人気シリーズの第三弾。 某販売店の100円セールで売っていたので、とりあえず買ってしまったゲームですw 内容としてはストーリーやシナリオがひどく電波や(笑)ゲー言われてしまったようです。 また、戦闘に関しても戦闘バランスがおかしいらしくインフレ化がひどいと言われてしまいました。 さらに声優陣に関しても批判的なレビューが多く、棒読み棒読みと言われやゲーム中に字幕がないので何をいっているかわからないところも多いと言うことです。。。。 事実その通りですw さて、そんなグランディアⅢを実際やってみた感想ですが、他のレビューの通りシナリオ面などはたしかにひどかったですが、戦闘などのゲーム面はそこまでひどくなかったと思っています。 なんだかんだで普通にカルはクリアすることができましたし、そこまでクソゲーとは思わなかったですね! まぁ、少なくても面白いゲームではなかったけどww ああ、このゲームの点数としては20点ですw ゲームの内容 いつも通りアマゾンからw 商品紹介 ストーリー 世界が壊れる瞬間、二人は出会った。 “飛行王シュミット”の伝説。 もっとも速く空を駆け抜け、もっとも華麗に飛行機を乗りこなした男の伝説である。 その伝説は人々の脳裏から忘れ去られようとしているが、少年たちに空への憧れを抱かせるには十分だった。 広大なべリオン海囲む三大陸からなる世界の片隅にあるテイタロス島。そこに平和だけがとりえの静かな村アンフォグがあった。村の一角に建てられた質素なガレージから金属音がこだまする。“飛行王”シュミットに魅せられた少年は、自らの飛行機を作ることに情熱w注いでいた。「いつか、あの広い海を越え、大陸へたどり着く!」飛行機乗りの魂である「フライトユニット」を胸に抱え、その瞳は、“まだ見ぬ空の果て”をまっすぐに見つめていた。少年の名はユウキ…。 闇夜を切り裂く一閃の火矢!追っ手を振り切らんと、馬車は猛烈に森を駆け抜ける。「アークリフへ…!」ただその想いだけが、少女を恐怖に立ち向かわせていた。運命の神人(コミュート)、少女の名はアルフィナ…。いまはまだ見知らぬふたり。だが、世界が壊れ始めるとき、その未来はひとつにかさなってゆく…。 グランディアの世界 グランディアの世界の特徴は、その世界の豊かさにあります。神々しいまでの輝きを持つ神殿、どこまでも広がる蒼い谷。生き生きとした大自然と文明が培った建造物によってその豊かさを築き上げているのです。本作の主人公ユウキが辿ることになる世界の数々ビジュアルを垣間見ることによって波乱万丈の冒険活劇の一端に触れられるでしょう。 バトル シリーズ1作目よりユーザーから絶大な支持を得ているグランディアの戦闘システム「アルティメッとアクションバトルシステム」は、本作によって新次元バトルシステムへと覚醒した。カウンター攻撃により敵の動きまでをコントロール出来るのは本システムならでは。本作ではさらにゲーム性の向上や仲間の連帯感の強調を考え、「空中コンボシステム」を搭載。戦況に応じて仲間からの戦術チャット「SAS(ストラテジーアドバイス)」等、戦闘の楽しみが簡単かつ無限大に広がった。すべてが精密に構築されたFull3Dフィールドで展開される、息もつかせぬ興奮のバトルシーンを「グランディアIII」で体験することになるだろう。 グランディアIII ゲームの攻略など 基本的には後半が特にそうですが、魔法ゲーですw とにかく強い魔法を使って戦うゲーム。。。。 レベルカンストとかにはしていませんが、物理が弱いかと言われるとそんなこともありませんが、 使えるスキルをとったりが大変かもしれません。 基本的にゲーム全体に言える攻略は、魔法を打ってごり押すことかと思いますwww ラスボス戦 <参考動画> レア装備をとる 特定の敵が落とす装備がこのゲームでは最強装備だったりします。 やりこみとしてはこの辺が要素になるのかなと思います。 隠しダンジョン等はないのでw さて、前提として下記の準備が必要になるかと思います。 ① 天佑の剣をとる! これをとらないとレアアイテムが全然でません。 すべてのはじまりですw ヴェージャ遺跡・緑の神殿の森の守護神がドロップするので、出るまで倒し続けましょうw +表示 <参考動画> ② ラッキーブックをとる! これで取得できるスキルが必要になるので、①が終わったら装備してノウティカ高原・大草原にいるウールウールを倒します。 そんなに苦労せずとれると思います。 +表示 <参考動画> ③ 回収作業!! 基本的に『天佑の剣』を装備し、ラッキーブックからとれるスキル『伝説の盗技』のスキルレベルマックス状態で該当モンスターを倒し続けるだけです。 『天佑の剣』を装備するとおそらくレアアイテムのドロップがあがるので、装備ができるユウキさんでとどめをさす必要があるということになるでしょう。 『伝説の盗技』のスキルマックス状態ならドロップ率は100%になるので、あとはレアドロップがでるまでセーブ&ロードするなり、とにかく倒しまくるかになるかと! ドロップ動画 実際にやってみた動画を2つほどw +表示 <参考動画 精霊の剣> ユウキさんのステ上の最強装備です! 実際の最強装備はギャンブルソードでしょうけどね。 <参考動画 聖霊の杖> アルフィナさんの最強装備です~! おすすめレア装備等 ギャンブルソード 基本的に攻撃力という意味では無いに等しいのですが、1回で行う攻撃補正がランダムになります。 1.5~3倍程度のランダムとなるみたいなので、ユウキさんの素の攻撃力が高くなれば精霊の剣を超えることになります。 最強状態であれば確実に最強装備になるかと思います。 アレンジダイスの景品にあるので結構簡単にとれると思います。 アレンジダイス結構楽しいよ! <参考動画> 精霊の剣 崩壊スルマニア・禍の塔にいるエクサイスΩのレアドロップ。 上記の動画にのせてるやつです。 ステ上だけなら最強装備ですが、エクサイスΩが結構強いですw 聖霊の杖 上記と同じところにいるラストガーディアンのレアドロップ。 この子も結構やっかいな相手ですねw 次元の靴 移動がワープになるので主人公とウルさんが使うと良いと思います。 女性2人は魔法攻撃主体なのでこれじゃなくても良いかと。 メルク遺跡・中心部にいるミミックのレアドロップ。 クィンヒール 女性2人は物理攻撃はそんなにしないと思うので、行動が高くなる方が良いと思います。 崩壊スルマニア・地下迷宮にいるレックガーダーのレアドロップです。 ハリケーンベルト 行動は全キャラ高ければ高いほど良いですw メルク遺跡・天の塔のラッキーミンクがドロップです。 4人分ほしいところなので作業が面倒w <参考動画> +表示 大体こんなところじゃないかなー。 防具はラスメンで手に入るやつが最強だと思います。 まぁ、ここまでやらなくてもラスボス弱いですしw 名前 コメント
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グランディア 機種:SS, PS 作曲者:岩垂徳行 開発元:ゲームアーツ 発売元:ゲームアーツ、ESP 発売年:1997年(SS), 1999年(PS) 概要 「グランディア」シリーズの第1作。ソニーのPSの前に劣勢を強いられていたセガが、ゲームアーツへ援助し作られたのがこの作品。 シリーズ最高傑作どころかセガサターン発売RPGの最高傑作とも言われる。 その後続編として、『グランディア2』『エクストリーム』『3』が発売されているが、今作を超える評価は得られておらず、『3』にいたってはこの作品と真逆の最悪な評価を得るに至っている。 ゲーム中の曲はすべて作曲家の岩垂徳行氏による。 曲の評価も高く、特に「グランディアのテーマ」の人気が高い。 2つのサントラは現在廃盤になっているが、『The Best of GRANDIA』は現在でも入手可。また、2020年に海外のレーベルより、作中の曲を網羅する形のコンプリートサウンドトラックが発売された。こちらは日本Amazonなど、一部の輸入CD取り扱いショップから購入できる。 収録曲 曲名 説明 順位 グランディアのテーマ OP曲他、各種イベント 第2回56位第3回63位第4回39位第5回260位第6回165位第7回148位第8回198位第9回321位第10回323位第11回444位第12回360位オープニング13位第2回オープニング42位歴代133位 ガンボの砂浜 イベント曲 夜125位 楽しい冒険 イベント曲 スーとの別れ イベント曲 蜃気楼の古城 ダンジョン曲 ミューレン ミューレンと主人公との決闘時の曲 アレントの美少女 リエーテのテーマ曲 幽霊船 ダンジョン曲 ダンジョン185位 世界の果て タイトル画面他、各種イベント 第2回276位第3回510位オープニング118位 迫りくる危機 ガイア関連イベント他 リーン愛のテーマ イベント曲 プレリュード イベント曲 パームの街 最初の街で流れる曲 うみねこ亭リリィ 主人公の実家 サルト遺跡 ダンジョン前 ニューパーム~わが心のフロンティア 旅立った主人公が最初に訪れる街 ドム遺跡 ダンジョン前 ガドインとの決闘 ガドインとの決闘イベント他 ダイトの村 ガンボの祭り ガンボの村の曲 ツインタワー フィールド曲 カフーの里 カフーの村の曲 ジールパドン ジールパドンの街の曲 雪の村レーヌ 立ち上がれジャスティン フィールドおよび一部イベント曲 スー走る イベント曲 ジャスティン登場 イベント曲 エンジュール文明 イベント曲 甲板掃除 ミニゲームの曲 サルト遺跡内部 ダンジョン曲 戦闘1 ディスク1通常戦闘曲 通常戦闘曲329位 勝利 ディスク1勝利曲 霧の樹海 ダンジョン曲 ガイアの卵 イベント曲 空中戦艦発進 イベント曲 ガイア孵化 イベント曲 ジールパドン破壊 イベント曲 ガイア対リーン イベント曲 成長するガイア イベント曲 食事中 ドム遺跡内部 ダンジョン曲 緊迫4連発 ボス戦やイベントで使われる曲を一つにつなげたもの ダンジョン1 ダンジョン曲 ニューパーム協会 完全勝利 無傷勝利時の曲 ルクの村 応援ガンバ 応援ファイト 3人娘 ボス戦闘曲 ダンジョン2 ボス戦闘曲 ニューパームの酒場 パームの港 ツインタワー内部1 ダンジョン曲 戦闘2 ディスク1劣勢時戦闘曲 異次元空間 ガーライル イベント曲 別れ イベント曲 地下遺跡 ダンジョン曲 ショートループ1 フィールド他 ショートループ2 フィールド他 ツインタワー内部2 ダンジョン曲 戦闘3 ディスク2通常戦闘曲 第5回782位RPGバトル273位通常戦闘曲266位 禍の塔 ダンジョン曲 強襲 新たなる世界を目指して ダンジョン曲 冒険者協会 ひとときの語らいの場 ボーナストラック PAVANE ボーナストラック It's the end CMで使われた曲歌:L'Arc~en~Ciel 第2回ゲームソング479位 サウンドトラック グランディア オリジナルサウンドトラックス グランディア オリジナルサウンドトラックス II The Best of GRANDIA Vent Grandia Arrange Version Grandia - Complete Soundtrack 2020年にフランスで発売。作中の全曲に加え「Vent」のアレンジ楽曲を網羅するCD5枚組のコンプリートサウンドトラック。2020年現在、発売元「Wayô Records(和洋レコード)」の公式通販から直接購入するほか、日本Amazonなど一部の輸入CD取り扱いショップからでも入手可能である。 交響組曲「忘れられない冒険へ」(「グランディア」より) 佐藤賢太郎氏編曲によるオーケストラアレンジアルバム。演奏はブダペスト交響楽団。
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グランディア グランディア PlayStation the Best http //www.nicovideo.jp/watch/sm2810750
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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 GRANDIA タイトル GRANDIA グランディア 機種 プレイステーション 型番 SLPS-02124~5 ジャンル RPG 発売元 ゲームアーツ 発売日 1999-6-24 価格 5800円(税別) タイトル GRANDIA PlayStation the Best 機種 プレイステーション 型番 SLPS-91205~6 ジャンル RPG 発売元 ゲームアーツ 発売日 2000-7-27 価格 2800円(税別) タイトル GRANDIA 機種 プレイステーション 型番 SLPM-80297 ジャンル 体験版 発売元 ゲームアーツ 発売日 価格 非売品 【TOP】【←prev】【SEGA SATURN】【next→】 GRANDIA タイトル GRANDIA グランディア 機種 セガサターン 型番 T-4507G ジャンル RPG 発売元 ゲームアーツ 発売日 1997-12-18 価格 7800円(税別) タイトル GRANDIA メモリアルパッケージ 機種 セガサターン 型番 T-4513G ジャンル RPG 発売元 ゲームアーツ 発売日 1998-11-26 価格 4200円(税別) タイトル GRANDIA プレリュード 機種 セガサターン 型番 6106600 ジャンル 体験版 発売元 ゲームアーツ 発売日 価格 非売品 グランディア 関連 Console Game SS GRANDIA GRANDIA デジタルミュージアム PS GRANDIA DC GRANDIA II Handheld Game GB GRANDIA パラレルトリッパーズ 駿河屋で購入 プレイステーション セガサターン
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1999年6月24日発売2ブロック プーイが主役のジャンプアクション。 他と違ってボタンを押した長さだけ高くジャンプします。 また、壁に当たっても画面端に押し込まれない限りはアウトになりません。 【収録内容】 プーイ ジャンプ! 【通信販売】 グランディア グランディア PlayStation the Best
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ギルド名:グランディア ギルドマスター:りょうchan 職業:アサシンクロス 性別:♂ 方向性:GvPv◎PKK○ 溜まり場:天津 ギルドHP: 追記事項 Legitimate Defenserと同盟を組んでいる、私見では防衛型ギルドだと思われる。 私的考察(2007/11/26) ごく最近に新設されたギルド、元天空の翼メンバーが多いが後継ギルドではない模様。 Pvギルドであった-FiиIsн-のメンバーが何人か入った模様。Pvを重視したGvギルドなのだろうか? 戦力は大分揃って着ており、Legitimate Defenserとの同盟の行方が気になるところだ。 参考:LDグランディア同盟
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グランディアII 機種:DC, PS2 作曲者:岩垂徳行 開発元:ゲームアーツ 発売元:セガ(DC), エニックス(PS2) 発売日:2000年2月8日(DC),2002年8月3日(PS2) 概要 『グランディア』の続編としてドリームキャストで発売され、のちにプレイステーション2にも移植された作品。 やや唐突な展開のシナリオが原因で、発売当初は批判するものも多かったが、現在はそれほど酷評されておらず「1には劣るけどまあまあ面白い」という評価を受けている。 楽曲自体は前作と比べ壮大かつ神秘的音楽が多く、戦闘曲などの評価も高い。 サントラは「POVO」・「DEUS」と分割されて販売されている。 収録曲 曲名 補足 順位 グランディアII~DEUS~収録曲 神々の記憶 Opening Act ガーボの村 A Deus 第5回443位 闇の奥に潜むもの① ガルミアの塔 Dangerous Zone FIGHT!! Ver.1 通常戦闘曲123位 「そんなんじゃ、俺の命は取れねえな」 さぁ旅をしよう 宿場町アギール~呪われた大地 闇の奥に潜むもの② 交易都市リリグ~見せかけだけの繁栄 解かれた封印 闇の浄化~部位との戦闘 ボス戦360位 悪夢の村ミルム~いい知れぬ不安 夢の花園~謎の少女 FIGHT!! Ver.2 セントハイム法国~敬虔な信徒 食事中。。。 グラナス大神殿 グラナサーベル グランディアII~POVO~収録曲 神々の記憶(Full Version) サイラム王国~繁栄と自由 LIVE! LIVE!! LIVE!!! サイラム城 サイラム王国宣言~マーチ 風待ち島でラブラブ❤ ヴァルマーの月 Have faith in yourself 悪しき破壊の根源 FIGHT!! Ver.3~中ボス戦闘 「ふ、手応えのないやつらだ」 スカイ回想 ナナンの村~おおらかな自然 Traditional Song~村人の歌声 Despair and Hope 闇の奥に潜むもの(Mix Version) 哀歌 崩壊 神話世界 ヴァルマー 別れ、そして決意 リュード覚醒~人々の祈り ゲームソング295位 FIGHT!! Ver.4~最終戦闘 ヴァルマーコア戦、ゼラヴァルマー戦 第1回90位ラストバトル128位 Cançăo do povo エンディング167位 サウンドトラック グランディアII~POVO~ グランディアII~DEUS~
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グランディアIII 【ぐらんでぃあすりー】 ジャンル RPG 対応機種 プレイステーション2 メディア DVD-ROM 2枚 発売元 スクウェア・エニックス 開発元 ゲームアーツ 発売日 2005年8月4日 プレイ人数 1人 価格 7,980円(税5%込) レーティング CERO 12歳以上対象 配信 ゲームアーカイブス2015年1月21日/1,200円(税8%込) ※2018年1月19日配信終了 判定 クソゲー シリーズファンから不評 ポイント 2005年クソゲーオブザイヤー次点 悪い意味で「歴史に残るRPG」棒読みなキャラクター達電波なシナリオ・問題児揃いなパーティ途中から崩壊する戦闘バランス クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 グランディアシリーズ 概要 問題点 シナリオ キャラクター 寄り道・サブイベント一切皆無の完全一本道 崩壊する戦闘バランス 滑舌が悪い 棒読みだらけの声優陣 その他 評価点 総評 余談 真の『III』? 概要 「歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある」というキャッチコピーを引っさげ、その完成度の高さから多くのファンを獲得した『グランディア』(以下『I』)。 本作品は2002年の『グランディア エクストリーム』(以下『X』)で一度途絶えていたシリーズの続編にあたり、グランディアの名を冠す作品としては3年ぶり、ナンバリングタイトルとしては2000年の『グランディアII』(以下『II』)以来5年ぶりの新作に当たる。 問題点 シナリオ 電波の一言。具体的には表現や説明の不足から来る不可解なシナリオ、非常識な行動や整合性・説得力に著しく欠けるキャラクターなどの難点が突出して目立つ。 特に物語の要であるはずの「物語の途中経過の描写」や「登場人物の心情を汲み取るための背景情報」が『総監督の脳内でのみ自己完結している』と揶揄されるほどに少なく、あらゆる説明を放り投げる飛び飛びの展開ばかり。 それでいて、そういった過程があってこその見せ場でだけは、ここぞとばかりに豪勢なムービー等での演出が多く、余計に展開の飛躍ぶりが際立っている。理解のための情報さえ手元に無いプレイヤー側は感情移入するどころではない。 そのため、泣かせようとしていると思しきシーンも、熱くさせようとしているのであろうシーンも、ことごとく『何らかの電波を受信しているようにしか見えない』などと評されてしまった。 シナリオ制作においてやるべき事とやるべきでない事が逆だったとも言える。 何よりもシナリオを進行するキャラクター達に非常に問題が多く、没入感も大幅に阻害されてしまう。 個別の詳細は後述するが、大雑把に言えばキャラクターの性格や振る舞いが揃って非常識。むしろ常識的なキャラや納得できる展開の方が極めて少ない有様。 しかも性質の悪い事にそういった部分に限ってしっかり無駄に筋道立てて描写されており、時にはそれらがまるで美談であるかの如く持ち上げられる事もある為、倫理的なおかしさに苛立つ事もある。 台詞などの表現に至っても「夢」「信じる」といった、響きだけ綺麗な漠然とした言葉が多々出てくる。 特に「愛」は説得力を持たせる過程の一切を省いているにもかかわらずやたらと多用されるため、ただただ押し付けがましい。 挙句「あのシーンはどういうシーンだったんだ…?」「あのキャラどうなったの何だったの?」といった疑問は作中では明かされず、後々攻略本の監督インタビューで判明する。 だがその設定すら監督自身の脳内解釈と揶揄されるほどひどい矛盾にまみれており、解答として機能していない始末。 特定の場面についての下調べや考察すらしていないと思える要素もいくつかあり、フィクションやファンタジーといったジャンル云々以前に不自然なシーンがある。 わざわざ説明書に「ムービーをスキップすると話の内容が分からなくなる」という旨の注意書きがあるが、ぶっちゃけ全部スキップしても大して問題は無い。見ようが見まいが、理解出来ない事には変わりない。 キャラクター シナリオを電波とする主な要因が以下に挙げるキャラ達。 + (長いので折り畳み) (頭のネジが)トンでる主人公・ユウキ 本作は「飛行機に憧れる主人公・ユウキの冒険物語」であったはずだが、最後までプレイしても結局冒険のぼの字も感じられない。 作る方ではなく操縦する方を目指しているので、飛行機の入手について基本的に他力本願なのは仕方がない面はあるが、常識や礼節が根本的に欠如しており、傍若無人を通り越して電波の域に達している。 例1:物語が始まって早々、主人公の親友である飛行機職人の作りかけの飛行機の翼を勝手に切る→当然咎められる→「これで機体が軽くなったろ?1キロは伸びるぜ、航続距離」と悪びれもせずに言い放つ(*1)(*2)。 製作には主人公も協力するはずだったのだが、それをサボって親友1人に製作を押し付けブラブラしていた挙句、ふらっとやって来てのこれである。 例2:物語序盤、初めて出会った赤の他人(伝説の飛行機乗りと謳われた飛行機職人)に飛行機を作って欲しいと頼む→当然断られる→しつこく頼んだ末に作ってもらう→即墜落(この間ユウキからシュミットへの敬語や敬意的なものは伝わってこない) 事前にウルから「職人に作ってもらえばいい」「とある島でのみ採取できる木の実を持って行くと喜ぶ」とアドバイスを受けていたとはいえ、仮にも憧れの存在であるはずの職人に敬語の一つも使わないばかりかロクに頭も下げない。そのくせ自分の主張だけはゴリ押すという開いた口の塞がらない尊大ぶり。 木の実を持ってくること自体が試験の様なもので、それが飛行機を譲る条件と職人が明言しているほか、試作機が何度墜ちても空を飛ぶことを諦めない姿勢を認めて飛行機を与える…という描写そのものは出来てはいる。とはいえ礼節に欠ける言動が目に付くのもまた事実なので、もう少し言い回しをなんとか出来なかったのだろうか。 また、墜落した経緯に関しては事故に近いので、ある程度仕方がない面もある。一度墜落したがなんとか町まで飛ばした機体が見つからないという状況で「作ってくれた職人に合わせる顔がない」と話したり、実際に職人へも頭を下げ謝罪するなど礼節は弁えた場面もある。ところがストーリーが進んでから、更に横暴な態度を取る(下記)。 例3:物語終盤、ラスボスが復活しアルフィナはエメリウスに誘拐され、ラスボスの影響で飛行機の動力源が軒並み動作しない状況に。当然上記の職人でも対処できない状況ながら動力源の修理をせがみ、「飛んでばかりいたから大切な人の事が分からないんだ」と暴言を吐く。当然怒りを買って殴られるがそれでも懲りずに逆ギレし「見損なったよ!」と吐き捨てて去る。 世界の危機+ヒロイン誘拐という切羽詰まった状況なのは分かるし、自力で直せないのは当たり前にしてももはや支離滅裂。明らかに非がない相手にぶつける「見損なった」という台詞も完全なブーメランである。 シナリオを通してこのような無礼で図々しく自分勝手な振る舞いばかり。それを反省したりそこから成長する様子も見られず、終始こんな調子。 そのくせ全く根拠の無い謎の自信や意味不明で突飛な行動が多い。もちろん、それらに結果が伴っているはずもない。上記の例1や下記の「飛ぼう!」はその最たる例である。 ただし、その他の場面では基本的に空気。基本的にシナリオの舵は下記ヒロインが音頭を取っており、敵にも相手にされずただその場にポツンと居るだけ。会話どころか、まともに発言すらしないままイベントが終わる事もザラ。 終始こんなザマなので大冒険の気配は一切無い。ただヒロインの腰巾着の1つとしてくっついているだけである。もっとも口を開けば問題発言、手を動かせば迷惑行為という香ばしい有様なので、引っ込んでて正解だったかも知れない。 電波真っ盛りのヒロイン・アルフィナ 基本シナリオは彼女が主軸となっており、また実兄が敵組織のボスなので存在感は大きい。 だが情緒不安定ともとれるヒステリックかつ奇異な言動が描写の多くを占めており、主人公や下記するDQNに並ぶ本作有数の電波塔として迷走する。以下はその例。 寂しげな少女と出会った次のシーン、唐突に「あの子、手が冷たかった! 連れて帰れば良かった! あの子の手を温めてあげたい! どうすれば良いの!?」などと泣き出す。 しかもこの後、主人公の「飛ぼう…。飛べばきっと答えが見つかる!」という、電波を電波で返す香ばしい台詞が。このゲームを代表する迷シーンである。 その後にも何度かその少女と出会うのだが、出会う度に「手が冷たい」「あなたの手を温めてあげたい」と言いまくる。 恐らくは額面どおりの意味ではなく、裏に秘められた真意のようなものがあるのだろうし、プレイヤー側も「手の冷たさとは少女が心を閉ざしてしまっている事の比喩だろうか?」ぐらいの推測はできる。ただ、そういった具体的な意図等は一切描かれない為、やはり真っ当な意思疎通の光景には見えず、『赤の他人の少女の手を暖めたがる不審な人物』にしか見えない。 下記するアロンソに大切なブローチが盗まれた上に勝手な理由でギャンブルに賭けられるという、普通ならば不信や怒りを抱く状況に陥るが、彼女は違った。最初こそ憤るものの、見当外れな持論を聞かされた途端に「私(彼を)信じます!」とまさかの擁護側に回るのである。何故そんな結論に至ったのかは見当も付かない。 病的なまでのブラコンでもあり、兄のことになると周りが全く見えなくなるシーンが異常に多い。 先の少女に「真実が聞きたいんです」と自分から申し出ておきながら、兄が世界を混乱に陥れたことを聞かされると「やめて! もう聞きたくない!」と即逆ギレ。 ところが次の瞬間、仲間から平手打ち一発貰っただけで「失われた世界の真実を受け入れます!」とケロッと立ち直る。…たった数分の話を聞くだけなのにブレまくり。 初登場から何かと口を開けば「兄さんがー兄さんがー」と非常にうるさいのだが、後半からはそれがさらに酷くなる。しかもその棒読みなセリフが、余計にプレイヤーの神経を逆撫でする。その為「キモウト(気持ち悪い妹)」呼ばわりされる事も。 終盤に兄に誘拐されてパーティを離脱するのだが、その際に主人公達をあっさり捨てる様な台詞「もう私は兄さんから離れない!」。 結果として世界滅亡に加担(兄と共に最終ボスとなる聖獣を蘇らせる)したにもかかわらず、その後ぬけぬけとパーティに復帰する。しかも周りも彼女を咎めたりもしない。 ラスボスを蘇らせるそのシーンでも、彼に対して「兄さん、大好き」というあまりにも場違いな台詞を言ってのける。そんな台詞で何の脈絡も無くコロッと改心する兄も兄である。 ケーキを見た途端「ニャン☆!」という迷台詞を発する。意図は不明だが「萌えを狙ったファンサービス(笑)」という解釈が一般的。しかし散々の電波でうんざりさせておいてのこれなので、白ける事請け合い。 電波抜きで見ても細かい突っ込み所が集中している。 野生の兎にチョコレートを与えている(*3)(*4)。「この世界の兎はチョコが平気!」「本作のチョコに兎への害は無い!」とでも言うのか。 結構なスピードで移動する飛行機の上で手を広げて直立。普通立つどころか前を向いて呼吸する事さえ困難な速度であり、直立した次の瞬間にははるか後方へと吹っ飛ばされるのがオチなのだが……。 他にも突っ込み所のある危険なシーンが幾つかある。ここまでユーザーの、ひいては世間一般の常識が通用しないキャラもそう多くない。 大筋の良さゆえ細かい粗を流せる作品は世に多々ある(*5)が、残念ながらこのゲームにそんな麻酔は無い。それどころか監督自身が中途半端にリアリティを持たせようとしているため、些細な粗もかえって目に付く。 公式サイトのキャラクター紹介には「苦難の中にあってもひたむきに努力する『がんばりやさん』」とあるが、それらがことごとくスベって裏目に出てしまい「ヒステリックで独り善がりの激しいブラコン」としか映らない。 超級DQN・アロンソ ヒロインに続く本作有数の電波塔兼胸糞悪さの筆頭。登場して早々、「知り合ったばかりの命の恩人(上記ヒロイン)の物を盗んで、勝手にギャンブルに賭け、あっさりイカサマされて負けた挙句、周囲の観客に『金を貸してくれ!』と土下座して懇願する」という驚きのダメ男ぶりを披露。 仲間キャラとしてまず最悪の第一印象であるが、それでもこういうトラブルメーカーなキャラクター自体は他作品でも珍しくはない。彼もそういったキャラとして活かされれば、これらの行動もさほど問題視はされなかっただろう。が… どういう訳か、このような男が本作では「自分の夢を見据えて立派に生きる人格者」として扱われている。 それも上記の最悪な印象を返上する見せ場を経た訳でもなく、それどころかこの窃盗は「いい年こいて夢見てばかりでまともに働きもせず賭け事に現を抜かしていた結果、首が回らなくなって及んだ犯行」であった事が後に判明。 つまりただの自堕落男の身勝手な犯罪でしかないのだが、成長も反省もほぼ無いままに随所で筋違いな大口をドヤ顔で連発しては主人公達に賞賛されるわ、こいつに惚れる女性まで現れるわと、シナリオ上の扱いだけが不可解な鰻上りを続けていき、気付いた時にはすっかり「頼れる兄貴分」的な立場に押し上げられている。 挙句この窃盗犯、のちに主人公に対して「人の気持ちを考えなかったのか!?」と偉そうに説教を垂れる。…えっ? この説教の前に主人公の取った行動自体は「親の制止を振り切って危険を承知でヒロインを助けに行く」というもので、説教そのものはごもっともではある。…私欲の為に犯罪まで犯す彼がさも当然のように論ずる側に立つのがおかしいだけで。 一応フォローしてやると、窃盗騒動翌日のギャンブルに勝ってアルフィナにブローチを返す際に一言「悪かったな」と謝罪の言葉を述べてはいる。 しかし逆に言えば「それ以外では一切謝っていない」という意味でもあるので、特に名誉挽回には繋がっていない。 仲間になる期間は僅かながらも、始終この調子なので電波と不快指数に関してはトップクラス。 そもそも何故こんな男が仲間になるのか良く分からない。何か意気投合したらしいが描写が少ないわ展開が突飛過ぎるわでやっぱり良く分からない。 こちらも公式サイトでは『最後に責任を取る覚悟があるなら、何をやろうと自由だというポリシーの持ち主』と書かれているが、責任など碌に取っていないにもかかわらず好き勝手だけは一人前にこなしているという、お前が言うな状態である。 ただ、イカサマを働く賭場の女主人がこの男に惚れている事は話の流れで分かり、負けてブローチを取られたその場で次のギャンブルの約束を取り付ける際に、「俺に勝てばこの瞳はお前だけ…」とか言いながら手の甲にキスまでやってのけている。好意的に受け止めるなら、仮に負けたとしても惚れた弱みを突いてブローチを返すよう仕向けてケジメをつけるつもりだった…と解釈する事も可能ではある。それならそれで「どんな手を使ってでも俺なりにケリをつける」とかカッコつける前に、被害者たるヒロインにしっかり説明してあげるべきだが。 ストーリーと直接関係はないが、戦闘終了時のセリフが神経を逆なでするセリフばかりなのも特徴。「参ったな、また俺様のファンが増えちまう」増えてるのはアンチです。 逆に言えばしっかり誤っていればよかったものを...といった人物である。一行との仲が良くなるスピードが速すぎる・ツッコミ役が不在など、こういったキャラに必要なものがまるで足りてなかった。一種の脚本の被害者の一人でもある。ミランダを止めたりユウキに語った夢の話や説教の内容は決しておかしい話はしていない。賭博場での彼の性格がプレイヤーにとってマイナスに振り切ってしまっているのだ。 母親失格・ミランダ 主人公の母親なのだが、中盤に良く分からないうちに上記のアロンソに惚れ、息子を捨てて2人でどこか旅に出る。結局この後二人との再会イベントすら存在せず、スタッフロールの一枚絵まで登場しない。 「母が主人公を捨てて男と出て行った」という背景を持つキャラならよく見かけるが、ゲーム中で実際にそれをやってみせた例は珍しい。…常識的に考えてやってはいけないので誰もやらなかったのだろうが。 『I』の主人公の母親であるリリィの場合、息子のやる事を見通していた上で息子の成長を信じ旅に送り出していた。親子の絆を感じさせるとして非常に好評だったワンシーンである。 それにひきかえミランダの場合、息子の旅に「お前1人じゃ心配」とべったりくっ付いて来た挙句、結局その経緯が活かされる事も無くあっさり息子を捨てて去っていく。これでは子離れできていなかっただけの自分勝手な毒親にしか見えない。 という訳で「広い世界に憧れる少年の冒険譚」にいきなり母親同伴で話が始まるため興が削がれる。 また母子家庭である以外にも何か複雑な家庭事情があるらしいが、やはり全く描写が無いため、理解できたプレイヤーは皆無だろう。にもかかわらずそれをネタにして泣かせようとしている(らしき)シーンもあるため、ここでもプレイヤーは困惑する事となる。 まず主人公が何故か実の母親である彼女を呼び捨てで呼んでいる。そういった文化である・そうなるに至った経緯がある…等といった説明があるならまだしも、これに関する説明は夕食イベントにおけるユウキの「ちゃんと考えたことないけどその方が自然というか…」という投げっ放し感の漂う台詞のみ。対するアルフィナの「分かる、端から見ると姉弟みたいだもんね(要約)」という発言を含めても、何の解説にもなっていない。これでは単に親子としての距離感すら弁えていない典型的な友達親子でしかない。 この呼び捨て設定の理由として、「母との別れのシーンで主人公が飛行機に乗って飛び去る際に、『母さん!』と初めて呼んでくれたことに涙する」…という場面のためと考える事は可能である。 しかし、呼び捨てにしていた背景がスカスカなのにこの流れを持ち込まれても、「泣けるシーンを入れる」という結果ありきでシナリオを描いた事ばかりが透けて見え、むしろ下地のガバガバぶりの方が悪目立ちしてしまっている。 また、主人公が上記のような性格に育ってしまった所を見るに、ろくに子供の教育もできていない。やはり毒親である。 かように他作品ならほぼ間違いなく最悪級のキャラながら、それでも他のキャラよりも電波が薄く、「旅の途中で息子の成長を目の当たりにした結果、息子を見送るという選択を取る」というこのキャラに関するシナリオの描写は分かり易いぶん、まだ他のキャラよりはマシと言われる。 「非常識な男に惚れ込んで一緒になって出て行った」という別れ方に対しての批判が大半を占めている事を考えると、むしろ彼の被害者であるという見方も可能ではある。 一方で子のひとり立ちを受け入れられなかった彼女がユウキの旅立ちをアロンソの手助けもあって受け入れて自身が成長したと考えられることもできる。育て方こそよかったとは言えないが、彼女にも子供が出て行ったあと自分の人生を謳歌する権利くらいはあるだろう。まあ全体としてシナリオが不足しているのが問題として浮き彫りになっているが... 攻略本などで語られたバックストーリーによると元々は良家の娘だったそうだが家族の反対を押し切って青年将校と駆け落ちしたとされる。しかしこの青年将校が甲斐性なしのクズ男であったため幼いユウキを連れて離婚、シングルマザーとなる。そして本編では再び家族を捨ててクズ男と駆け落ちするという...まるで成長していないというか学習能力ゼロである。 微妙な半獣人・ウル 『面白そうだから』と最後まで付いてくる。が、影が非常に薄く見せ場が「全く」と言っていいほど無い。エピソードもほとんど語られないため、キャラとしての輪郭すらよく掴めない。 しかし、真剣な話をくだらない冗談で茶化そうとしたり、前述の例3の時には主人公と一緒になって職人に飛行機を作るようにせがむなど、非常識かつ電波な部分はしっかり押さえている。「影が薄い」=「不快でない」というわけではない。 立ち位置から技構成に至るまで『I』の人気キャラ・ラップとかなり被っており、「二番煎じを狙ったのではないか?」と言われているが大した出番も無い、ノリも寒い、台詞も棒読み、と完全に滑っている。 こいつに限らず『I』を髣髴とさせる要素はいくつもあるのだが、どれもこれもオマージュと言うよりはただ単に持ってきてツギハギでくっ付けただけのようなものが多く、新作としてもファンサービスとしても中途半端。やっぱり全部滑っている。 肝心な彼の相棒であるシバに初めてユウキが乗るシーンは映像にもなってないどころか語られもしない。あれだけ乗りたがっていた飛竜とのシーンだろうになぜかカットされ、ウルの数少ない見せ場はさらに減らされたのだった 愛に生き過ぎる族長・ダーナ 里の平和を重んじるとする砂漠の里の族長。最愛の恋人と生き別れた経験があるゆえに人間不信らしく、主人公たちの協力要請も「あなたたちには協力できません」「愛は悲しみしか生みません。帰って!」と一旦拒絶する… …のだが、舌の根も乾かぬその日のうちに元恋人と再会し、抱きしめられただけで即心変わり。次の瞬間には「愛を信じましょう」という発言が飛び出すなど、登場していきなり言動が急転している。 さらに次の日、大切だったはずの砂漠の里を放っといて何故かあっさりと主人公たちに付いて来る。里の平和を重んじるらしいのは気のせいだったようだ。 ついでにこれ以後は里の出番も特に無いし、彼女も気にする様子は全く無い。こんな意思脆弱な人物を族長に据えられた一族の者たちが不憫でならない。 その他にも何かと電波シーンでの登場が多く、(悪い意味で)目立つ。ついでに棒読みっぷりもトップクラスなので余計気になる。 ちなみに先の元恋人と再会できたきっかけは「深夜にもかかわらず大声で歌っていたため」である。このゲームの人々は良識が欠けているのが当たり前のようだ。 「胸が大きいことだけが魅力」と一部からは評価されている。むしろそれしか評価できる点はない。 特にツッコまれないのは、あまり出番の多くなかった異世界の幼女ヘクト(*6)。もし出番が多かったら彼女も何か電波っぷりを披露していたかも知れない。 電波云々の前に棒読みではあるが、この作品でツッコみどころが棒読みの一点のみというのはある意味奇跡に近い。 ちなみにヘクトが棒読みなのはそういう設定で、作中でも察することのできる展開がある。が、それを踏まえても中の人は素で棒読みなので演技の質としてはやっぱり低レベル。 敵側も、謎の理由で世界を滅ぼそうとして終盤唐突に改心するアルフィナの実兄エメリウスを筆頭に、似たような電波ばかり。 コミカルなキャラで序盤からかなり目立っていた敵組織の1人は何の描写も無くいつの間にか一切登場しなくなる。当然のように説明も無く、投げっ放されたとしか思えない。 サブキャラクターも、何故かいきなり泣き出すオッサンや、重要キャラの筈なのに特に何をする事もなく死んだイケメン等、変なのばかりである。 寄り道・サブイベント一切皆無の完全一本道 寄り道的なサブダンジョンや本編を忘れられるようなミニゲーム等の類は一切無い。本編の穴埋めや深掘りを担うサブイベント等も全く用意されていない。ちょっとしたおつかいイベントすらたったの1つ。 クリア後の隠しダンジョン、隠しボスその他諸々も全く無く、プレイヤーは不愉快な電波と歪んだ倫理が賞賛される不可解なメインシナリオを進めるしかない。 過去のシリーズも割と一本道ではあったが、それでも人気を博したのはストーリーや舞台となる世界が魅力的だったからであり、さらにサブイベントや寄り道用のダンジョンもいくつか用意されているなど、ある程度の自由度は確保されていたからである。 当然、やり込み要素も無いに等しい。せいぜいキャラ育成とレアアイテム収集のみだが、レアアイテムの数も『X』から大きく減り、数えるほどしかない。 崩壊する戦闘バランス 序盤こそ普通だが、DISC2から敵の体力と素早さがインフレし始める。一方プレイヤー側はレベルが上がっても素早さが上がらないため、敵の異様な行動速度に対抗するための選択肢も限られ、中盤からはほぼ最強魔法を連発するゲームとなる。 物理攻撃では雀の涙程度のダメージしか与えられず、魔法攻撃では文字通り桁違いのダメージを叩き出せるという極端なバランスであるため、敵の膨大な体力を削るためには自然とそうなるのだ。 物理攻撃には「相手の行動順を遅らせる」という効果があるが、どうせ異常な素早さですぐに復帰されるため、インフレ後はそんな事をするよりやはり魔法のほうが早い。魔法の威力が低い男キャラはアイテム係に回したほうがいい。 一応、とあるスキル+特定の必殺技の物理強化バフ+空中コンボで魔法を超えるダメージを出せる、という事に気付きさえすれば物理攻撃も無意味でもないのだが。 加えてアークリフの時点でボス前のセーブをしたことで雑魚との戦闘エリアに入れずレベルアップが不可能になり、凄まじい苦戦を強いられる場面が存在し人によってはそこで詰んでしまう可能性がある 「レベルを上げ装備を整える」という一般的なRPG攻略のセオリーが通じない崩壊ぶりなので、むしろこの魔法の存在か必須スキル強化(※後述)に気付かなければ心を折られる可能性すらある。 中盤に差し掛かろうかという辺りでいきなり超簡単に最強魔法を合成できるようになってしまうのも、非常に大味であるが、結果的には救済手段になっている。存在に気付けばだが。 と、RPG系クソゲーにありがちな「敵、あるいは味方の強さのインフレ化」に見事に当てはまってしまっている。 前作に当たる『X』は「RPGの中でも最も面白い戦闘」とファンからはかなり高い評価を受けていた。 しかし、本作では魔法合成がやたら簡略化されていたり、合体技が削除されていたりと、前作の戦闘を盛り上げるのに大いに貢献した要素が色々と削られている。 新要素「空中コンボ」以外は完全に前作のほうが優れており、システム自体も前作のほうが奥深い。 + (※)必須スキルについての詳細(長いので折り畳み) 具体的には『受け身』というスキル。受けるIPダメージを減らす効果があり、最大ブーストすれば通常攻撃によるIPダメージを全く受けなくなる。(つまり敵に行動を妨害されなくなる) 特に終盤はこのスキルが無いとこちらの行動を片っ端から妨害され、まともに戦うことすらできない。 また、待機中の通常攻撃の回避率を上げる『見切り』(最大ブーストで100%回避)と、回避後にたまに反撃する『反撃』(最大ブーストで100%発動、かつ特定装備で相手を浮かせて一定時間行動不能にできる)の2つもほぼ必須。 なお本作のスキルはスキルブックと呼ばれるアイテムから生成するものが多いが、前述の3つのスキルはいずれも数少ない店売りスキルかつ、そこら中のショップで買える。 さらに最終的に手元に残るであろう最高性能のスキルブック4つが、前述3つのスキルをすべて最大ブーストできる組み合わせであるなど、どうにか詰まないようにとするバランス調整の名残は見られる。 開発陣「我々バトル開発陣の完成形です(笑)」 ただし、ゲームスピード自体はスピーディな事もあり、「仕様やこういったバランスを念頭に置いた上でなら緊張感のあるバトルとして楽しめる」という見解も見られ、愛好者の存在も時折確認できる。 それでも「仕様をかなり理解しなければならないためハードルが高い(ゲーム中のヒントも無い)」「敵の体力はどのみち多すぎる」「敵の攻撃力も高すぎるなど極端なバランスが人を選ぶ」など本作を楽しむための関門は多い。 慣れれば実は意外とバランスが取れている…とまでは言い難いだろう。 滑舌が悪い 棒読みだらけの声優陣 監督の意向により本職の声優はほとんどおらず、始終棒読みボイスを聞かされる羽目になる。ヒロイン役の木南晴夏氏を始めとして起用者にアイドルが多く宣伝のつもりだったらしい。 さらに一応本作の悪役であるヒロインの兄・エメリウスも棒読み。敵味方とも主軸となるキャラが兄弟揃って大根という、非常に盛り上がりに欠ける仕上がりになってしまっている。 おおかたの声優陣の演技力がそんな有様で、しかも滑舌も悪いため大事なシーンでも何を言っているのか聞き取れない。 なのに、これまた監督の意向のため、何を言っているのか分からないのにムービーシーンに字幕が無い。 監督「ぜひ音量大きめで聞いて欲しいですね(笑)」 本職の声優は松風雅也氏や茶風林氏、千葉紗子氏ぐらいで、後は俳優ばかり。しかも主人公役の松風氏以外はどうでもいい脇役での出演である。 主人公に関しては安心して聞けるという点で適切な配役と言えるが、脇役のほうは一言「グエッ」と呻くのみで何故わざわざ大御所声優を持ってきたのか全く不明なキャラも。 松風氏は元々は俳優としてデビューしているが、この頃にはすでに様々な作品に声優として出演し順当にキャリアを積んでいる。 上手い俳優も居るには居るが出番の少ないキャラばかり(おそらく指導役)である。 比較的まともに聞ける仲間(上記のDQN男と母親)も居るが、主人公以外は全員序盤で抜けるため、そのうち棒読みパーティに。 戦闘中など効果音やBGMの存在もあってますます聞き取れない。しかし棒読みなのは分かるのでテンション駄々下がり。崩壊する戦闘バランスも相俟って余計苦痛になる。 ちなみに、監督のインタビューから察するに、どういうキャラクターにするかという事は全く考えていなかった上、声優の演技指導もほとんどしなかったようである。 その他 グランディアといえば常々壮大な世界を冒険するイメージがついて回ったが、飛行機を手に入れてもいける場所は立ち寄った場所だけ。 しかも全部で10箇所もない。冒険(笑) 先ほど記述したアロンソが「七つの海」というキーワードを出すのだが、こんな小さな世界で七つの海って…?…その扱われぶりはお察しである。 後述するように好評な楽曲もあるが、一方で妙にクオリティの低い物も。DISC1の終盤に流れる町のあまりに退屈なBGMは「チャルメラ」などと馬鹿にされている。 評価点 背景等のグラフィック自体はPS2でも綺麗な部類に入ると思われ、温かみのあるファンタジー的世界観も良く表現されている。 エフェクトなどもど派手かつ見栄えも良い。 造形に賛否あるものの、『ヴァルキリープロファイル』を手掛けた吉成曜氏のキャラクターデザインの出来自体は普通に良い。 ロード時間はそこそこ短め。 各地の村にいる村人の会話内容はなかなか個性的で、会話はつまらなくない。この点に関しては旧作の良点を受け継いでいる。 とはいえ初代と比べればその会話パターンは少なすぎるとしか言えない 上記のような点もあるが、岩垂徳行氏の手掛ける音楽は決して悪くなく、評価できるものもある。 グランディアIIIのメインテーマはなかなか好評ではある。 主題歌についても好評。ただし「この曲を聴くとグランディアIIIの悪夢がよみがえってくる」と拒絶反応を起こす人もいる。曲自体は非常に良いのだが…。 戦闘についても先述した問題点はあるが、素直に評価できる点もそれなりにある。 序盤なら戦闘のバランスは安定しており、爽快感や緊張感が楽しめる。 新要素「空中コンボ」も爽快で、このシステム自体は好評。残念ながら中盤以降ほぼ使う機会が無いが。 先述のように、工夫とやり込み次第では終盤まで使えなくもない。 敵体力の膨大さはともかく、システム的なゲームスピードそのものは非常にテンポが良い。 総評 あのグランディアの続編という肩書きを背負ったこの作品は、その期待を裏切る内容となってしまった。 『I』や『II』のようなシナリオを期待していたファンからは当然の事ながら総スカンを食らい、RPG好きから最高の戦闘システムと謳われた『X』のシステムもほとんど面影が無く、かと言って旧作と比べなくともどこを切ってもだいたい問題点とツッコミ所の塊であったため、旧作に全く思い入れの無い新規ユーザーからも満場一致でクソゲー扱い。 新規ファンの取り込みの失敗どころの話ではなく、むしろ「グランディアシリーズはIIIやったからいいや…」というユーザーを増やしてしまう最悪の結果に。 皮肉にも、悪い意味で「歴史に残るRPG」になってしまった。 余談 このような出来にもかかわらず、口を開けばとにかく自画自賛と自己満足の押し付けだらけという、ゲーム雑誌など各所でのスタッフインタビューが悪い意味で有名に。かつてはまとめwikiも存在していたが、商業書籍のインタビュー内容がほぼ正確に載っていたためか凍結中。 今更後に引けなかったのか、本気でそう思っていたのか。そもそも宣伝ならばある程度の自画自賛は当然ではあるのだが、何にせよこのおぞましい出来を一切省みない発言の数々はファンの怒りを買っただけであった。 インタビューでやっと判明するストーリー(の筋立て)も存在するが、大抵本編で描いて当然なレベルもので、あたかも裏設定であるかのように自慢げに語るような代物ではないものばかり。この点もプレイヤーからは散々突っ込まれている。 このインタビューもあって槍玉に挙げられる事も多い監督の高橋秀信だが、後述するように、ゲームがこんな出来になってしまった責任は彼1人だけのものではない。この一連のインタビューにおいても彼以外のスタッフが問題発言を連発するなど、会社組織として致命的な問題を抱えていたことは間違いないだろう。 高橋氏は元々演出畑のスタッフであり、『1』や『2』での仕事は高評価であるなど「その分野においては」優秀な人物ではあった。しかし本作で適材適所を致命的に間違えた結果、ゲーム制作の表舞台から姿を消した。 ちなみに『I』の監督は気を遣いながらも「ストーリーに対する俺の個人的な採点は0点ですゴメン高橋さん。」とのこと。 本作はクソゲーではなく「(笑)ゲー」という呼称が根付いている。由来は上記インタビュー内であまりに「(笑)」の使用が多かったこと。最初はファンの神経を逆撫でしたものだったのだが、次第に一周回ってネタと化した。 発売から時間の経った現在でもそう呼称される事はあるが、もちろん蔑称であるし、どんなゲームだろうとファンは存在するので使い所には気を付けたい。 2014年に海外で行われた「最も戦闘の優れたRPGは?」というアンケートで今作が選ばれた。 たしかにそこだけ見れば著しいクソというわけでもないが、既に触れたようにすぐにバランスが崩壊する。そしてこれまた先に触れたように戦闘が優れていた『X』からの劣化も指摘されている。 何故『X』ではなくこちらが選ばれたのかは謎。 前述の通りゲームアーカイブス版は2018年1月19日に配信終了。 よりにもよって『グランディア』20周年で公式・ファン共に湧き上がっている中で告知された。 2020年3月25日に発売された『グランディアHDコレクション』にも本作と『X』は収録されなかった。妥当である。 海外ではシナリオをあまり重視しない傾向があるため、そこそこ評価は良い。 ただし前作『X』が人気であったため、上述の戦闘バランス崩壊などについては海外でも批判が見られる。 また、いくらシナリオ重視ではないとは言え、あまりにも突っ込み所が多いため、批判が無いわけではない。 日本語版とは違いプロの声優を起用しているため、キャラクターの演技で評価を下げる事態は避けられている。 日本語版では迂遠な言い回しのため分かりづらかった台詞も英語版では簡潔かつ直球の台詞に翻訳されているため(*7)相対的にストーリーもわかりやすくなっている。 『FFXII』の延期の穴埋めとして発売するため、開発期間が短くされたという説もある。 ただそれでも、開発期間がもっとあればマシになっていたであろう点はバランスの悪さ・ボリュームの無さぐらいで、他は根本的な問題が多い(*8)ため、いずれにしても低評価は免れなかったものと思われる。 また「インタビューでようやく発覚するストーリーの要点」については『X』の時点で既にやらかしているため、シナリオの出来に関しては開発期間の都合ではなく元々この程度だったのではないのかと言う憶測もある。 ちなみに「グランディアIII」の企画が開始された時期はPS2が出回り始めた頃との事。 つまり2000年春頃から開発が進められ、発売前のデバッグ作業などを除けば開発期間は約5年間はあったという事である。 2012年初旬、『ONE』や『東方Project』の二次同人イラストレーターで有名な「やむっ」氏が実はゲームアーツの社員(グランディアシリーズでII・X・IIIの戦闘システムを担当)であり退職していたことを明らかにし、生放送で当時のゲームアーツがどういう様子だったかを詳しく述べることがあった。 納期が迫る中の開発中は「とにかくムービーの出来重視と高橋氏から言われた」「高橋が自身のシナリオに満足していた」という状況の中で本作が出来上がったが、やむっ氏は出来上がったモノを見て「本当にこれで良いと思ってんの?」とリテイクした方が良いと進言するも、高橋氏がムービーの出来に感動してリテイクを許さなかったようである。結果はご覧の通り…。 一方で彼は「『IIIの出来の戦犯は高橋』というのは違う」とも語っている。実際は高橋氏のみならず、開発陣のトップにあたる人物の全員が全員同じような状態だったとのこと。 完成前の段階ですら『III』の出来を賛美しており(特に前述したムービーは実は高橋氏だけではなく上の人間も絶賛していたとのこと)、彼をはじめとするプログラマー陣はそれを見て呆れてしまったという。やはりというかなんというか…。 声優が俳優ばかりな点について、「上の狙いは俳優を起用することによって、本来のターゲットである子供達以外の、御姉様やおばさま方といった面々からも注目を集めたかったから」という理由だった(*9)。 また『III』の要素の多くは、スクエニ側からの注文もかなりあったそうである。 後に本作の戦闘システムに関してもコメントしており、その内容は「本来は空中コンボは浮かし技等で発動させるという構想だったが、高橋ら上の人間から『自動で発動するようにしろ、あと戦闘システムはもっとヌルくしろ』と言われ、仕方なく前作(X)のプログラムを流用・ヌルくなるよう改変したものを提出、それで上は満足した」というもの。 バランスが悪いことに関しては「バランス担当との連絡等がうまく取れなかった結果で、実はとあるスキルがほぼ必須になっていて、それとガードシステムを使うこと前提で設定してしまった」とか。(戦闘の問題点にて先述) ちなみにやむっ氏はグランディアシリーズの製作の中では『II』の製作が一番大変だったがやり甲斐があったと語っていた。 本人のHPにも一部当時のこぼれ話は載っているので興味がある人は覗いてみると良いだろう。(ただし一部18禁コンテンツがあるので注意) なお、ゲームアーツは後に宮本茂氏の紹介であの『大乱闘スマッシュブラザーズX』を開発した。 売上は前作『DX』よりも向上したものの、対戦ゲームとしては不得手だったのかシステムやストーリー等の問題点がやや多く、結果は良作と言える評価には至らなかった。本作ならではの『亜空の使者』のムービーの出来は評価が高かったのだが…… 結果的に『for』以降『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズの開発から降ろされ、現在のゲームアーツとしての立場は完全にバンダイナムコやモノリスソフト(*10)に取られてしまった。もし本作が悪い意味で歴史に残らずに、ノウハウをもう少し良い形で生かしていれば開発から降ろされることはなかっただろう。(*11) 2018年に電波ヒロイン・アルフィナの声を演じた木南晴夏氏が、同じ年に発売された別のクソゲー「ローグギャラクシー」の主人公・ジェスターの声を演じた玉木宏氏と結婚を発表。2005年に発売された2大クソゲーの主人公とヒロインが垣根を超えて結ばれた事に「クソゲーの縁」とネット民をざわつかせた。 なお、木南氏はその後も数度声優として仕事をしており、2019年の映画『クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン ~失われたひろし~』のメインゲスト役で安定した演技を披露して面目躍如となった。 真の『III』? その後、『小説版グランディアIII』が発売。ファンからは「どうせノベライズ(笑)だろ」と当初軽視されていたが、監督の脳内で展開されていた設定を緻密に構築しなおし、歪んだシナリオを筋が通るように修正したその内容から、一転高い評価を得ることになった。 作者の細江ひろみ氏が苦心しつつも豪快に調理した事により、(笑)成分が大幅に減った。普通に読めるどころか、単体の作品としてもなかなか面白いノベライズに仕上がっている。(*12)。 電波濃度も極端に減り、各キャラクターのシーンごとの心理やシナリオ展開が充分に理解できるようになっている。これは非常に大きな改善である。 キャラクターの性格や描写も大きく改善され、全員尖り気味だが筋をしっかり通した人物になっている。 主人公ユウキも非常識で空気な原作から一変、主人公らしい風格と良識を持ち合わせた好青年と化し、ヒロインも充分感情移入出来る名実ともに「がんばりやさん」として活躍する。 それでも微妙との声も存在するが、寧ろ無法地帯同然だったゲームのシナリオを、及第点以上のクオリティに修正しただけで十二分な快挙である。未プレイであっても十分ひとつの作品として楽しめるので、興味があるなら手にとってみて欲しい。 ただ、今となってはプレミアが付いており、入手困難ではあるが…。 国内の出版物なので、東京都千代田区にある国立国会図書館には所蔵されている。興味がある人は足を運んで読んでみるのもいいだろう。
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グランディア 【ぐらんでぃあ】 ジャンル RPG 高解像度で見る 裏を見る 対応機種 セガサターン、プレイステーション 発売・開発元 ゲームアーツ 販売元 エンターテインメント・ソフトウェア・パブリッシング(ESP) 発売日 【SS】1997年12月18日 / 【PS】1999年6月24日 定価 【SS】8,190円 / 【PS】6,090円 レーティング 【SS】セガ審査 全年齢推奨【PS(アーカイブス版)】CERO A(全年齢対象) 配信 ゲームアーカイブス 2009年4月22日/600円 判定 良作 グランディアシリーズ 概要 ストーリー 特徴 評価点 魅力的なシナリオ・キャラクター 戦闘システムの評価点 その他の評価点 問題点 総評 その後の展開 PS版の変更点 続編 その他関連作品 概要 『歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある』 そんな大胆なキャッチコピーを引っさげてSS成熟期に現れたRPGがある。 それまでSSにはキラータイトルとなる大作RPGが存在しなかった。FF・DQという二大RPGをプレイステーションに奪われ、ポケモンも任天堂系ハード以外での発売など不可能……ならばとばかりに、セガはゲームアーツに対して強力なバックアップを行った。この作品をFF・DQに対抗できる名作にするために。 各種雑誌で広告を打ち、無料体験版を事前に大量配布し、やれるだけの宣伝を行った。そして4年という開発期間をかけ、本作は満を持して発売された。とはいえ…その大袈裟ともとれる宣伝文句に果たしてどれだけ見合う作品なのか、懐疑的な見方をするユーザーもいた。そもそも、機能的にポリゴンの苦手なSSに3D表現は不向きなはずなのである。もし大した出来でなかったら、大々的に宣伝を行ったことも含めて嘲笑されることは間違いなかった。 しかし本作はそれらの不安を見事に吹き飛ばし、SS用RPGの最高傑作として本当にゲーム史に名を残すことになる。 その名は『グランディア』。 ストーリー かつて世界は冒険者の活躍によって多くの大発見がなされてきた。だが、世界に『果て』が発見されたことで次第に冒険は人々の心から忘れられていった。やがて産業革命が起こり、人々の関心は蒸気と機械へ移るようになっていく。そんな時代にあって主人公ジャスティンは未だ心に冒険への情熱が灯る数少ない少年だった。ある日、ジャスティンは幼馴染のスーと共に博物館の館長から紹介状をもらって近場の発掘中の遺跡へ見学に行った。その遺跡で、リエーテという謎の女性に出会う。彼女は、失われた古代文明「エンジュール」について語り、またジャスティンの父親の形見である精霊石が太古の昔からの「人と精霊との契約の印」なのだと告げる。リエーテはジャスティンに東へ向かいなさいと告げると姿を消すのであった。 その体験が、ジャスティンの押さえ切れない好奇心に火をつけた。 彼は大きな希望を胸に、新大陸へと旅立った。 特徴 キャラクターは2D、背景は3Dとなっており、視点は自由に回転可能。 一時的に上から見下ろして周囲を確認することも出来る(*1)。 ダンジョンには調べると何らかのアクションが発生するポイントがあり、近づくとアイコンが表示される。 セーブは宿屋や特定の場所に配置されているセーブポイントで行う。なお、このセーブポイントで手軽に全回復も行える。 ショップ系は他のRPGとは異なりクリスタルのようなものに包まれたアイコンを調べて買い物を行う。このため、全てのショップが同じ場所に固められている。 武器屋、防具屋、道具屋の他に魔法を覚える魔法屋がある。 パーティは最大4人で、ストーリー進行に応じて入れ替わるオーソドックスな形式。 各キャラは装備できる武器や防具に違いがあり、後述のスキルもキャラによって覚えるものが異なる。 アイテムはキャラごとに持つようになっており、装備品と消費アイテムを合わせた所持数制限がある。使わないアイテムは預り所に預けることが可能。 戦闘は『LUNARシリーズ』のものを発展させたSLGとリアルタイム制を融合したシステム。詳しくは後述。 エンカウントはシンボルエンカウント制。敵シンボルもパーティを組んでおり、プレイヤーパーティに対する認識範囲を持っている。こちらに気付くと赤く点滅してパーティを追尾・突進する襲撃状態になり、一定時間経過で通常状態に戻る。 敵シンボルの動きはランダムに動くものの他に、特定ルートを巡回するもの、特定の地点に行くと姿を現すもの、一定時間ごとに消えたり現れたりするものなど多彩。 敵シンボルの先頭以外に触れる、もしくは襲撃状態でない敵シンボルにパーティが触れるとパーティ側の先制攻撃となる。逆に敵シンボルにパーティの2人目以降が触れられると敵の不意打ちとなり、BGMも専用の物に変化する。 パーティに参加するキャラクターはそれぞれ固有の必殺技を持ち、また「マナエッグ」というアイテムを魔法屋に持ち込むことで魔法を習得できる。(*2) 必殺技や魔法はキャラクターのレベルを上げるだけでは習得できず、武器および属性のスキルレベルを上げることで習得する。スキルレベルは、その武器または属性を使用する (武器レベルは通常攻撃や必殺技、属性レベルは属性付き必殺技や魔法を使用する) ことで上昇する。 キャラクターのレベルアップ時だけでなく、武器・属性レベルが上がった時にもパラメーターが上昇する。これらのレベルを上げることが、キャラクターの強化に繋がる。 必殺技を使うためには「SP」、魔法を使うためには「MP」という個別のリソースを消費する。SPは、通常攻撃を敵に当てたり敵から攻撃を受けると回復する。魔法は習得難度に応じてLv1~3の分類があり、MPもLv1魔法用~Lv3魔法用のものが存在する。 評価点 魅力的なシナリオ・キャラクター 冒険に憧れる少年が世界に関わる命運をきっかけにして旅立つ。少年は旅先で少女と出会い一緒に冒険を続けるうちに惹かれあっていく。そして冒険の先々で起こった様々な出来事を通して少年はやがて大人へなっていく。 …というベタベタもいいところのシナリオだが、これが非常によく出来ている。 その一因として、物語の演出がさりげないものでありながら非常に丁寧なことが挙げられる。泣けるイベントも多い。 例えば序盤のイベントの一つに、ジャスティンの旅立ちの前夜から船出にかけての母とのやり取りがある。 いざ新大陸へ旅立つために家に戻ったジャスティンだが、旅に出ることを母に話すと止められると思い、結局最後まで話すことができなかった。黙って船に乗るジャスティン。しかし、気づくとカバンの中に手紙が入っていた。何だろうと読んでみるとそれは母からの手紙だった。母親は息子のすることが全てわかっていたのだ。 この手紙の内容は、母の愛と気遣いに満ちたもので多くのプレイヤーが涙を流した。全文掲載するわけにもいかないので詳しくは実際にプレイして確かめることを勧めたい。 行く先々で訪れる、街やフィールド、ダンジョンの姿も千差万別。特に街に関しては「土地が変われば風土も変わり、人の暮らしも変わる」という当たり前のことが、人々の服装や建物の様子、置いてある家具や日用品などの差異で丁寧に表現されている。 アイテム1つとってみても「ポーション」「薬草」といったゲーム内で統一されたものでなく多種多様。例えば竹林のある街のショップに並んでいる回復アイテムは「竹の子」、漁師の村なら「トドイカのキモ」など、その土地の特産品らしきもの。そこから住民の暮らしぶりを垣間見ることができる。 アイテムの種類は豊富で、HP回復アイテムだけで20種類以上。とある森に何気なく生えている草(重要性の無いただの回復アイテム)にも固有の名称が与えられ、入手はその地域限定。こうしたものが何種類も存在するなどのこだわり様である。 マップギミック的な演出もきめ細かく、物が乗った机のそばを通ると上の物が揺れて床に落ちる、茂みのそばを通るとちゃんと葉ずれの音がして草木が揺れる、など「誰も気にしないのでは?」というところにまで気を遣っている。 効果音はハリウッド映画などの音響制作で著名なスカイウォーカーサウンドが製作しており、クオリティが非常に高い。また、カメラとの距離や角度に合わせてフェードやパンが行われるという凝った物になっている。 更に、普通のRPGなら町の人は何度話しかけても同じことを言うばかりなのが普通だが、グランディアではたとえ平凡な一市民相手でも一度目に話しかけたときと二度目に話しかけた時では話す内容が違う。中には三度、四度とセリフを変える一般人までいる。それだけに町一つとってもかなりの臨場感があり、モブキャラですら愛着がもててしまう。 しかも多くの場合、モブキャラの台詞に対して主人公たちが反応を返す。普通、町の人と言ったモブは一方的に喋って終わる事が多いが、本作のモブは主人公たちと会話をするのである。これが前述のように一人につき何種類も用意されているのだから、その文章量が半端ではない事が判るはず。 この点は同社開発の『LUNARシリーズ』にも盛り込まれており、本作に受け継がれた要素の一つとも言える。 一つ一つのシーンを彩る音楽も、光の加減や気温まで感じさせてくれるような雰囲気があり、世界観を大切にしていることが伝わってくる。特に要所のシーンに入るメインテーマは広々とした世界を感じさせつつプレイヤーのテンションを盛り上げてくれる名曲中の名曲。作曲者はLUNARシリーズやグローランサーシリーズで有名な岩垂徳行氏。 PSなどと比べてポリゴンを扱う能力に劣るSSであるが、グラフィックはかなり頑張って作っている。動きの激しくなりがちなキャラクターだけ2Dにし、背景を3Dにするという手法を取る事によってポリゴン背景の立体感を生かしながら、キャラクターを無理なく動かすことが出来ている。 SSはポリゴン欠けが発生しやすいハードなのだが、本作ではほぼ見ることはない。 メインキャラクターたちは、いずれもどこかで見たような性格・設定ながらも丁寧なキャラクター描写やコミカルなイベント群などによってとても生き生きと描かれている。 地味に各キャラの声優も豪華であり、フルボイスでこそないものの要所に挿入されるボイスは物語に華を添えてくれる。 例えば、ヒロインのフィーナは日高のり子、師にして戦友のガドインは納谷六朗と王道であり、大御所である。 戦闘はフルボイスで、魔法使用時にはキャラごとに異なるセリフを発するなど、それぞれの個性が光る。例えば、火属性を使用する場合、ジャスティンなら「燃え尽きろぉ!」フィーナなら「炎よ、燃やしちゃえ!」など。 戦闘勝利時には最後にトドメを刺したキャラクターが勝利のポーズを取りながら一言発するが、誰もダメージを受けずに圧勝した場合、通常勝利、戦闘不能者が出るなど苦戦した場合、ボス戦勝利時で異なるセリフがあり、こういった面でも作りこまれている。 こうした丁寧さが、「新しい世界に向かうこと」や「出会いと別れ」というRPGでは 当たり前のことを、楽しく思い出深いもの とさせてくれる。そして新しい世界と物語も期待を裏切らない出来。 新しい世界も想像を上回り、それまでとは大きく違う。だがそれも「その世界に住んでいる人にとっては当たり前」という点を丁寧に描写している。 戦闘システムの評価点 戦闘システムが独特で戦術性があり、評価が高い。 ファイナルファンタジーIVのアクティブ・タイム・バトルに似た半リアルタイム性。戦闘中の時間経過に応じて、各キャラクターに「IP (イニシアチブ・ポイント)」が溜まり、これが規定値まで溜まったキャラから行動する。 IPの蓄積具合は、画面下部に表示されるIPゲージで表現される。ゲージの「COM」まで達したキャラは行動を選択し、「ACT」まで到達すれば実際に行動を行う。味方の行動選択時はゲーム内時間が停止するため、焦ってコマンド入力する必要はない。 IPゲージの「始点~COM」間はキャラクターの「素早さ」によって、「COM~ACT」間は選択した行動によってIPの蓄積速度が変化する。基本的に弱い技ほどACTまでが速く、「敵がゆっくり大技の準備をしている間に小技で割り込んで足止めしたり防御で凌ぐ」といった戦術的な行動が可能。 ダメージを受けて体勢を崩している最中や、睡眠などの状態異常に罹っているキャラは、IPの蓄積が止まる。 各種の攻撃には相手のHPを減らすだけでなくIPも減らす効果がある。これで敵の行動を能動的に妨害できるのが、本作の戦闘システムにおける大きな特徴。通常攻撃にも、HPダメージを重視した「コンボ」と、IPダメージを重視した「クリティカル」の2種が用意されている。 さらに、「クリティカル」を始めとした「キャンセル効果」を持つ攻撃は、COM~ACT間の相手に命中させた時に限り、相手のIPをCOM以前まで激減させて行動選択からやり直させる。これによって、敵に使われたくない技を阻止したり、上手く立ち回れば敵を一切行動させずに倒すことも可能。当然、味方側もキャンセルを喰らうと長時間行動できずにピンチを招くため、敵が攻撃してきそうな時には注意してコマンド選択する必要がある。 味方を動かすための指針として、敵の行動はCOMに到達する少し前から敵ステータスウィンドウに表示され、プレイヤーが確認できる。 ただし、IPダメージやキャンセルは意識せずともゲームクリア可能 (全滅級の攻撃を使う敵がいてキャンセル必須、といった、システムを強要する場面は存在しない)。レベルさえ上げればIPゲージの推移を気にせず攻撃や回復を行っているだけでも攻略することができ、このあたりのバランス調整は上手い。 ノーダメージで勝利すると戦闘終了時のセリフやBGMが変化するため、キャンセルを駆使したくなるモチベーション向上に繋がる。ただし、実益はない。続編ではノーダメージ勝利時に入手経験値が増える等の実益も追加されている。 戦闘はLUNARのように二次元のフィールド上に敵味方が配置される形で行う。 近接攻撃を行うためには相手に接近する必要があり、キャラクターには一度の行動で動ける距離を表す「走力」というパラメーターがある。相手に接近できずに行動失敗した場合もIPは0から溜めなおしになるため、敵が近接攻撃を仕掛けてきた場合は「回避」コマンドで遠くに逃げる、といった対処法もある(*3)。 グランディアII以降と異なり、本作では飛び道具でない必殺技を使う際にも相手に接近するだけの走力が必要。 技や魔法の効果範囲には、「敵単体」や「敵全体」だけでなく、「標的の周囲一定範囲」を攻撃するものもある。技の威力だけでなく、敵の配置に応じて適切な範囲の技を使い分ける必要がある。 その他の評価点 サブイベントも豊富。 ちょっとした会話のイベントが多いが、特定の期間中のみ発生するものや特定のイベントを見ていた場合に内容が変化するものもあり、探索のしがいがある。 ダンジョンに落ちているアイテムは宝箱から入手するものを除いて種類ごとに個別のグラフィックが割り当てられており、分かりやすい。 薬草系なら草、お金なら金貨袋、武器なら剣…というように視覚的に非常に丁寧。 なお、戦闘中にドロップアイテムがあった場合も袋が出現するようになっており、細かい部分まで丁寧に作りこまれており好感が持てる。 ダンジョンは立体的な構造で、仕掛けも豊富にあり作りこみも良好。もっとも、後述のような問題点もあるが…。 問題点 舞台設定の都合もあるが、シナリオが古典的RPGの一本道タイプであるため、ストーリー進行で海を越えるなどの大きな移動が行われると、それ以前に訪れた場所に二度と行けなくなってしまう。 ダンジョンの宝箱なども取り逃がすとそれっきり。魔法習得のために必要な「マナエッグ」はほぼダンジョン産であるため、見落とすと魔法の習得に支障が出る。一応、全て入手した場合は全員に使用しても4個余るため、4個までなら取り逃してもリカバリーはできるが。 マナエッグを取り逃がすのは痛いが、攻略サイト等を見るとネタバレが目につきやすくなる。本作はシナリオとキャラクターに魅力のある作品なので、後の展開を知ってしまうと非常に勿体ない。なのでしらみ潰しに探すか、ある程度のネタバレもしくはアイテムの取り逃がしを割り切る必要がある。 パーティメンバーの加入・離脱がストーリー中で固定されており、離脱した仲間 (8人の仲間のうち4人) は別れた後再加入しない。メンバーそれぞれが魅力的なだけに、自由にパーティを組めないのが惜しい。 キャラが魅力的ゆえに高いドラマ性を得ているため、一概に問題点とは言い切れない。 離脱時に、そのキャラが稼いだスキル経験値の1/3を得られるアイテムを残してくれるので、離脱キャラの育成が無駄というわけではない。また、あるキャラを除いて離脱キャラは初期レベルが高かったり魔法を習得できないなどの分かりやすい制限があるため、種泥棒のような事態は起こりにくい。 コアゲーマーの視点で見てみると、RPGとしての難易度は低め。販売ターゲットである小・中学生が投げ出さない程度のバランスとなっているため、敵の弱点属性や前述のIP周りのシステムを理解しなくてもゴリ押しで勝てるボスが多い。 ダンジョンではボス直前にほぼ確実に回復 セーブポイントが置いてあるため、ダンジョン道中での消耗を気にする必要もない。 やり込み派のために3種類のおまけダンジョンが用意されているが、これも「魔導の塔」以外はさして難しくない。(進入可能になったタイミングすぐだと敵が強いが、終盤ギリギリでも入れるため後で来ればそれほど苦戦しない。) またこれらのダンジョンも入れる時期が決まっており、ストーリーを進めると入れなくなってしまう。 スキルレベルアップでパラメーターが上がることもあって、技を覚えるために意識してスキルレベルを稼いでいるとボス戦がより易化する。 一方で、ダンジョンは似たような風景が続くうえに視点を360度回転させられるので、進行方向を見失って迷いやすい。 画面上に表示されているコンパスがマップ入口・出口の方角を指し示してくれるので、ある程度の指針になる。ただし、途中に壁があって迂回する必要がある等の事情は考慮してくれないので、コンパスだけをあてにすることはできない。 武器や魔法のスキルレベルを上げるのが面倒で全ての技を覚えるのが大変。 単純に敵を倒して経験値を稼ぐのと異なり、スキルレベルを上げるためには普段使わない武器種に持ち替えたり、各属性の魔法を連発する必要がある。魔法のエフェクトが長めなのもあって、作業感を覚えやすい。 PS版ではエフェクトの長さが改善されている。 入手できるスキル経験値は「自分のスキルレベル」と「技・魔法を当てた相手のレベル」の差によって決まるが、どんなに相手のレベルが高くても1回の行動あたり8までしか入手できない(*4)。シナリオ後半に出る高レベルの敵で一気に稼ぐといったこともできず、地道に上げる必要がある。 範囲攻撃を複数の敵に当てると敵の数ぶんだけ一気にスキル経験値を得られる。しかし単体攻撃しか覚えないキャラの場合は効率の良いスキル経験値稼ぎができない。 基本的に稼げないので、資金繰りに終始悩まされる。 「世界の果て」を越えたあたりから店売り品の価格が暴騰しだし、装備を揃えるのが非常に大変になる。高額な店売り限定品はもちろん、ストーリーの進行で入れなくなる街も多いため、アイテムコンプリートを狙うプレイヤーは尋常でない苦労を強いられる。 DISC2に入ったところで大量のお金を落とすモンスターと戦えるようになるのだが、こいつが見つけにくい上期間限定。気付かずストーリーを進めてしまうと新しい町に着く度涙目になることに。 と言っても先述の通り低難易度なので、普通に攻略する分には古い装備で充分戦える。 DISC1の中盤~終盤は物語上の大きな進展はなく、訪れた村で人助けをする、といったお使い展開が多く中弛みしやすい。 その分DISC2からは、世界に秘められた謎や、序盤から敵対関係にあったガーライル軍の目的などが徐々に明かされていき、さくさく進んでいく。 また、人々の信頼を得ることは終盤の展開への布石にもなっている。 戦闘中の移動用AIがアホ。 近接攻撃のターゲットにした敵の手前に別の敵や味方がいる場合、それをうまく避けてくれずうろうろしたり大きく迂回する。その間に走力不足で行動失敗になりやすい。 敵も同じように奥の味方を狙って動いてくる場合などは、お互いがお互いの進路を邪魔する泥沼の状態になりやすい。 奥にいる敵は近接攻撃できないものと考えて、飛び道具や魔法で攻めるのが無難。 IPシステムにバグがある。 誰も行動していない (IPがCOM~ACT間でない) 時のIPゲージの進行速度は主人公ジャスティンの素早さが基準になっているため、ジャスティンが麻痺状態になるとそれ以外のキャラのIPが高速で溜まる。 全員一様に高速になるため行動順は普段と変わらないように見えるが、攻撃を受けて怯んだキャラ (怯み中はIPが蓄積しない) が居てもお構いなしに他のキャラのIPが高速で溜まるため、間断なく殴って怯ませ続けるハメになりやすい。 スキルレベルの限界突破が可能。 これもバグであるが、スキルレベル99 (上限) になった状態で、先述の「離脱キャラのスキル経験値を得るアイテム」を使ったり移動中に魔法を使うとスキル経験値が加算されてLv100になってしまう。そのままスキルレベルを上げ続けてパラメーターアップの効果を得ることが可能。Lv255の次はLv0に戻る。 PS版では修正されている。 総評 FF・DQに対抗するというコンセプトで作られたものの、ハード戦略的には既にPSの勝利が揺るぎないものとなっていたため挽回するまでには至らなかった。 しかし作品単体としては丁寧なシナリオと演出、新しいバトルシステムなどにより「CESA大賞 97優秀賞」「第3回日本ゲーム・オブ・ザ・イヤー準グランプリ」などを受賞し各方面から高い支持を得た。 上述の問題点も、魅力的なシナリオと独創的システムによってとるに足らないと思わせてくれる。 その後の展開 ゲームアーツの代表作となり、PSへの移植もされて、より知名度も上がった。 PS版の変更点 PSに移植されるにあたり、変更された点は以下の通り。 ムービーのフレームレートが増加。 一部グラフィックの変更・省略。 一部魔法、特技のエフェクト変更。 具体的には「シャキード」などの氷系魔法に、セガサターンでは表現できなかった半透明処理が追加された。 「テンライ」「ヴァンフレア」などの雷・炎系魔法の光度が調整され、鮮やかに眩しくなった。 ジャスティンとガドインの「竜陣剣」「天地神明剣」の魔法陣が差別化され、変更。 ポケステ用ミニゲーム「プーイ ジャンプ!」収録。 内容は強制スクロール型アクション。ボタンを押している間プーイが上昇し、飛び越えた足場の数に応じてスコアが加算されていく。本編との連動要素はない。 一部バグの修正。 DUAL SHOCKのスティック、振動機能に対応。 セーブ/ロード時にメモリーカードチェックが入るため、SS版に比べてセーブ/ロードにかかる時間が長くなった他、ロード周りはSS版に比べてやや長い。 SS版では2冊に分冊されていた説明書が一まとめになった。内容自体は同じ。 尚、この説明書ではキャラクターのイラストがPS版独自のものに差し変わっている。SS版に比べて明るいアニメ調になっているが、ゲーム本編のグラフィックに変化は無いので多少違和感があるかもしれない。 続編 続編も何作か制作されているが、全体的な完成度の高さから、本作がシリーズ最高傑作であると言う意見が多い。 戦闘システムは続編が出るたびに進化していき、『グランディアII』では本作の欠点が改善され、『エクストリーム』(以下、『X』と表記)にいたってはクリアまでのシナリオが短いという不満点はともかく、PS2でも屈指の戦闘が面白いRPGと評価されるまでになった。しかし『グランディアIII』はあらゆる要素が不評で、戦闘システムすらも退化してしまった。 続編の評価はそれぞれ、「システムが進化」「冒険活劇色が薄くなったがストーリーも悪くない」となった『II』、「戦闘がさらに面白くなった」「代わりにシナリオが薄い」となった『X』、「何故作ったか解らない」「シリーズを墜落させた原因」の『III』、となっている。 現在では『I』『II』『X』がゲームアーカイブスで配信中である。興味のある作品があったらプレイしてみるのも良いだろう。 『III』も配信されていたが、2018年1月に配信終了となった。 海外では2019年8月16日にNintendo Switch向けに『I』『II』を収録したHDリマスター版が発売。10月16日にはSteam版が発売され、国内Switch版も2020年3月25日に、そして2024年3月26日にはPS4/One版も発売された。 先に発売された『II』同様、日本語音声は収録されているものの日本語テキストは削除されていたが、国内Switch版発売に併せてアップデートされ、日本語が追加された。 ドット絵や顔グラフィックがフィルターをかけたものに置き換えられており、特に顔グラフィックはより美麗に。フィールドのテクスチャも高解像度化されている。しかし、一部音声がズレていたり、戦闘中に英語ボイスが流れたり、16 9解像度に対応して画面が広くなったためイベントシーンで本来画面外で描写されるはずのNPCが突然表示されるなど、いくつかの問題も見られる。 その他関連作品 『グランディア デジタルミュージアム』 (SS) ファンディスク的な扱いの作品。 引継ぎ要素は無いが、『I』と同一世界観・同一キャラクターを有しており、ボイスの新録や設定資料、ミニゲーム等が豊富に含まれた新作である。 EDは必見。 『グランディア パラレルトリッパーズ』 (GBC) デジタルミュージアム同様、『I』と同一キャラクター、酷似した世界観の作品。ハドソンから発売されている。 主人公は現実世界の小学生。グランディアの主要キャラが全て出てくるが、キャラゲー色がやや強い。 『グランディアオンライン』※2012年9月28日にサービス終了。 本作の過去をモチーフとしたオンラインゲーム。ガンホーから提供されていたが、肝心のゲーム内容は「グランディアのグの字も無い」と評されていた。